一括ファクタリングとは?仕組みやメリット・でんさいとの違い

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一括ファクタリングとは?

売掛先・利用者・金融機関の3社で行うファクタリング

一括ファクタリングでは、売掛先(取引先)、利用者(売掛金を譲渡する企業)、そしてファクタリング会社(金融機関)が関与します。

ただし一括ファクタリングは利用者に対する支払い手段として利用されるため、そもそも目的が異なります。またこれまであった手形割引に代わる、手形を利用しない決済手段として利用されます。

手形割引の発展系で発行の手間・事務管理を解消したシステム

一括ファクタリングは手形割引の発展系ともいえる方法です。手形割引では、支払いの証書として手形が使われ、手形を金融機関に持ち込むことで現金化が行われます。

しかし手形には発行や管理の手間がかかり、取引が煩雑になりがちです。一括ファクタリングは、手形の代わりに売掛金を利用するため、手形の発行や事務管理の手間を解消することができます。

利用者が支払い手続をスムーズに進めたいという目的で利用されるのが一括ファクタリングです。

一括ファクタリングの利用の流れ

一括ファクタリングは上述の通り金融機関・利用者・売掛先の3社で契約しますが、一括ファクタリングシステムに登録・契約しておく必要があります。

売掛先と金融機関の契約が成立して後に、利用者が売掛債権の譲渡を行い、手数料を支払うことで現金化を行います。

  • 売掛先・金融機関の契約・譲渡の承諾
  • 金融機関に売掛債権を譲渡
  • 金融機関が利用者に売買代金の支払い
  • 支払い期日にファクタリング会社へ代金を支払う

一括ファクタリングのメリット

手形割引よりスピーディーな資金調達ができる

一括ファクタリングの最大のメリットは、資金調達が非常に迅速に行える点です。商品やサービス販売後に代金を受け取る期間は短い方が理想です。

仮に手形割引で決済されてりまうと、支払い期日は120日以内で設定されるため、現金受け取りまでに時間がかかります。

国としても60日以内に短縮する要請を出していますが、長期設定されている場合は、資金獲得までに2ヶ月以上の時間がかかります。

一括ファクタリングであれば、代金の支払いをまたずに手元の資金を増やすことができます。

手形管理の負担を軽減できる

手形割引では手形の発行や管理、送付に時間と手間がかかります。手形は物理的な証書であるため、その取り扱いや事務作業が煩雑であり、管理コストがかかります。

しかし一括ファクタリングでは、売掛金をファクタリング会社に譲渡することで、手形の発行や管理が不要になります。これにより、事務作業の負担が大幅に減り、企業の運営が効率化されます。

手形の管理にかかる手間を削減することで、企業は売掛金の回収や事務作業を減らし、資金調達に必要な時間を大幅に短縮できます。

特に小規模な企業や中小企業では、手形管理にかかるコストが高いため、ファクタリングを利用することで事務手続きを簡素化できます。

決算書のオフバランス化ができる

一括ファクタリングを利用すると、売掛金をオフバランス化することができます。オフバランス化とは、売掛金を企業の貸借対照表から除外することです。

これにより企業の資産総額が減少し、自己資本比率やROA(資産利益率)が改善します。オフバランス化によって、企業の財務状況をより健全に見せることができ、融資を受ける際や投資家からの評価が有利になります。

一方手形割引では手形自体が企業の資産に残るため、バランスシートにおける影響はファクタリングほど大きくありません。

手形割引を利用しても、手形が支払われるまで企業の資産として扱われるため、オフバランス化の効果は得られません。ファクタリングを活用することで、決算書の見栄えを良くし、融資や資金調達を行いやすくすることができます。

未回収リスクを軽減できる

ファクタリングでは売掛金の回収リスクをファクタリング会社に移転できます。特にノンリコース型ファクタリングでは、売掛金が回収できなかった場合でも、企業には償還請求が発生しません。

これにより売掛金の回収が遅れたり、回収不能になった場合でも、企業はそのリスクを負わずに済みます。

手形割引では、手形の回収リスクが企業に残る場合があります。特に手形が不渡りになった場合には、企業がその手形の支払い責任を負うことになります。

このためファクタリングは未回収リスクを回避できるという点で、手形割引よりもリスク管理に優れています。

売掛金が回収できなかった場合に企業がリスクを負いたくない場合、ファクタリングを利用することで安心して資金調達を行うことができます。

一括ファクタリングのデメリット

自社だけでは導入の意思決定ができない

一括ファクタリングの最大のデメリットの一つは、金融機関・利用者・売掛先の3社が関与することです。

したがって一括ファクタリングを導入するためには、自社だけでは意思決定はできません。

代金の支払い期日が短くなる

一括ファクタリングでは代金支払いまでの期日は60日程度になるため、支払い期日が短くなる可能性があります。

手形割引の場合であれば最大で180日以上に設定できることもあり、ゆとりのある支払いスケジュールで運用ができます。

支払いスケジュールはキャッシュフローに大きく影響するため、切り替えたばかりの場合はデメリットに感じる場合もあるでしょう。

売掛先企業側のメリット

信用力が高い企業の証明ができる

ファクタリングを利用することで、売掛先企業は、自社の信用力が高いことを証明する一つの手段を得ることができます。

一括ファクタリングの利用には金融機関からの審査を通過する必要があり、問題ないと判断された場合に利用できます。

金融機関が未回収リスクを被ることになり、経営状態が問題ないか・資金力があるかといった観点を見られることになります。

利用者が銀行融資を受ける際には、信用度が高いことをアピールすることもできるでしょう。

手形発行が不要になる

一括ファクタリングを利用する最大のメリットの一つは、売掛先企業が手形を発行する必要がなくなることです。伝統的な手形割引では、取引先との間で手形を発行し現金化するためには手形の管理や取引が必要です。

しかし一括ファクタリングを利用すれば、でんさいの発展系であるため、手形の発行や管理にかかる負担が大幅に軽減されます。

印紙税が不要になる

手形発行時には印紙税が課税されますが、一括ファクタリングを利用すれば印紙税を回避することができます。手形には、取引内容に応じた印紙を貼付しなければならないため、手形を発行するたびに追加のコストがかかります。

特に企業が手形を頻繁に使用する場合、その分の印紙税も積み重なり、費用がかさむことになります。

一括ファクタリングでは印紙税はかからないので、コストを抑えて取引をすることができます。

一括ファクタリングが利用可能な金融機関

一括ファクタリングは、企業が売掛金を早期に現金化するための有効な手段として、多くの金融機関でも提供されています。特に、手形管理の負担を軽減し、資金調達をスピーディに行うことができるため、企業にとって非常に便利な方法です。ここでは、代表的な金融機関で提供されている一括ファクタリングサービスについて解説します。

三菱UFJファクター でんさい一括ファクタリング

三菱UFJファクターは、でんさい(電子記録債権)を利用した一括ファクタリングを提供しています。でんさいは、紙の手形に代わる電子的な債権であり、手形割引のように物理的な管理が不要で、迅速かつ効率的に現金化することができます。

三菱UFJファクターでは、でんさいを譲渡して現金を調達するサービスを提供しており、企業は売掛金をファクタリング会社に譲渡することで、即座に資金を得ることが可能です。

埼玉りそな銀行

埼玉りそな銀行は、一括ファクタリングのサービスを提供しており、中小企業や個人事業主にとって非常に有用な資金調達手段となっています。売掛金を譲渡することで、短期間で現金化することが可能です。

特に埼玉りそな銀行は、企業の資金調達を支援するために、融資と並行してファクタリングサービスを提供しており、顧客の資金繰りを柔軟にサポートしています。

また埼玉りそな銀行では、売掛金の回収リスクをファクタリング会社に移転できるため、企業は安心して資金調達を行うことができます。手数料や金利の条件も、事前にしっかりと確認することができ、計画的に資金調達を行うことが可能です。

百十四銀行

百十四銀行も一括ファクタリングを利用した資金調達サービスを提供しています。

この銀行のファクタリングサービスは、特に地域の中小企業向けに便利な資金調達手段を提供しており、売掛金を迅速に現金化することで企業の資金繰りをサポートしています。

百十四銀行のファクタリングサービスは、企業が抱える資金調達の課題に対応するため、柔軟な条件でサービスを提供しています。

売掛金を譲渡することで手形管理や支払い期日を気にすることなく、企業は必要な資金を得ることができ、キャッシュフローを安定させることができます。

また百十四銀行のファクタリングは、地域密着型で、特に地元企業にとって利用しやすいサービスが整っています。

一括ファクタリングとでんさいの違い

一括ファクタリングは紹介したように手形の管理や事務コストを削減できる方法です。もっと利用が増えても良いかもしれませんが、主流となっているのはでんさい(電子記録債権)です。

でんさいはでんさいネットと呼ばれるネットワーク上で行う電子債権です。紙媒体を利用した手形割引もでんさいにより、現金化ができますが、支払い期日前に手形を銀行や手形業者で換金を行います。

これまで行っていたアナログ管理をオンライン化させたのが、でんさいといえます。

でんさい・一括ファクタリングは似ている部分がありますが、下記の観点で異なります。

  • でんさいネットの加入が必要
  • 支払い企業が倒産時は返済義務が生じる

一括ファクタリングでは債権譲渡後の責任は問われないため、未回収リスクも削減することができます。

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