債務超過に陥っているがビジネスローンなどで融資を受けたいという方もいるのではないでしょうか。結論からお伝えすると、融資を受けられる可能性はゼロではないが、厳しいといえます。
しかし債務超過であってもビジネスローンなどで借入・資金調達ができる場合もあるため、今回は条件や注意点について解説していきます。
債務超過でも借りれるビジネスローンはある
債務超過の状態にある企業が、ビジネスローンを利用することは一般的には難しいとされています。
債務超過は企業が負債の額が資産を上回る状態であり、金融機関が融資リスクを高く評価するため、審査に通過するのが難しくなります。
しかし債務超過でも利用可能なビジネスローンは存在します。以下では、債務超過の企業でも融資を受けやすくするための方法や特徴的なビジネスローンを紹介します。
決算書不要のビジネスローン
決算書不要のビジネスローンは、債務超過の企業でも利用可能なビジネスローンの一つです。ビジネスローンを利用する際には、過去の決算書が求められます。
決算書がないまたは最新の決算書が赤字である場合、融資が難しくなります。しかし決算書を提出せずに申し込めるビジネスローンも存在します。
これらのローンでは企業の売上データや今後の事業計画をもとに審査が行われます。
特にネット銀行やノンバンク系のローン業者では、売掛金の回収状況や今後の収益が見込まれる場合には、決算書が不完全であっても融資を受けることができる可能性があります。
これにより債務超過状態でも、事業の見込みがしっかりしていると評価されれば融資を受けやすくなります。
ネット銀行の口座履歴を元にしたAI審査ビジネスローン
ネット銀行の口座履歴を元にしたAI審査ビジネスローンも、債務超過の企業にとって利用しやすい選択肢です。
AI審査を導入したローンでは従来のような事業計画書や決算書の提出を求められることなく、企業のネット銀行の口座履歴をもとに審査が行われます。
AIは過去の口座履歴を分析し、入金と出金の状況、資金の流れを基に返済能力を判断します。
これにより債務超過状態にある企業でも、日々の取引履歴や収益の流れが安定している場合、融資を受けれる可能性があります。
特に最近ではネットバンキングを活用したスムーズな審査プロセスが導入されているため、オンラインで簡単に申込み、即日融資が実行されることもあります。
有担保型のビジネスローン
有担保型のビジネスローンは、債務超過の企業が利用できる融資方法の一つです。このローンでは事業用不動産や設備、売掛金などを担保に提供することで、審査が通りやすくなります。
担保を提供することで、金融機関は融資リスクを軽減できるため、債務超過であっても融資を受けやすくなります。
有担保型ビジネスローンでは、担保の評価額に応じて融資額が決まります。そのため、担保を提供することで高額な資金調達が可能となります。
例えば不動産を担保にした融資では、土地や建物の評価額を基に、比較的大きな融資が受けられることがあります。
担保型ローンは返済が滞った場合に担保が差し押さえられるリスクがありますが、融資を受けるための選択肢として有効です。
債務超過でも借りれる可能性があるビジネスローン7選
サービス名 | 金利 | 融資時間 | 借入金額 | 必要書類 | 対象者 | 担保・保証人 |
AGビジネスサポート | 3.1~18.0% | 最短即日 | 50〜1,000万円 | 本人確認書/決算書 確定申告書 | 個人事業主 法人 | 個人事業主:原則不要 法人:代表の保証が必要 |
アクトウィル 30日金利無料キャンペーン中 | 3〜15.0% | 最短即日 | 〜1億円 | 本人確認書/売掛金など ※詳細は審査後にお伝え | 法人 | 原則不要 |
ファンドワン | 2.5〜18.0% | 最短即日 | 30〜5,000万円 | 本人確認書/決算書 登記簿謄本/印鑑証明書 | 個人事業主 法人 | 原則不要 |
Carent | 7.8〜18.0% | 最短即日 | 1〜500万円 | 本人確認書/決算書 登記簿謄本など | 法人 | 原則不要 |
MRF | 4.0~9.9% | 最短3日 | 100万〜3億円 | 本人確認書/決算書 登記簿謄本など | 個人事業主 法人 | 原則不要 |
GMOあおぞらネット銀行 あんしんワイド | 0.9〜14.0% | 最短2日 | 〜1,000万円 | 直近2ヶ月の口座明細のみ | 法人 | 不要 |
オージェイ | 10~18.0% | 最短即日 | 10〜1億円 | 登記簿謄本/決算書2期分 印鑑証明/身分証明書 納税証明書 | 個人事業主 法人 | 原則不要 |
AGビジネスサポート 保証料0円/原則無担保無保証/即日融資/金利3.1%〜/個人事業主OK

AGビジネスサポートの基本情報|金利・融資スピード・申込対象
AGビジネスサポートはアイフルを運営している大手貸金業者で、個人事業主・法人ともにビジネスローン利用が可能です。5秒で簡単診断があり、すぐに借入の可能性がわかります。
ネット申込みが可能なため来店不要・担保不要・保証人は原則不要で利用で、即日融資を受けることができるため、急ぎで資金調達をしたい方におすすめです。
融資限度額も50万〜1,000万円と幅が広くつなぎ融資や事業の立て直しなど、さまざまな事業用途で利用できます。また過去の財務状況だけでなく現状の売上も含めて審査を行うため、赤字決算・債務超過であったも審査をしくれます。
資金使途には制限がないため事業資金であれば、自由に利用できるのも特徴です。
金利 | スピード | 融資額 | 対象 | 担保/保証人 | 資金使途 |
3.1〜18.0% | 最短即日 | 50〜1,000万円 | 法人・個人事業主 | 個人事業主:原則不要 法人:代表の保証が必要 | 自由 |
AGビジネスサポートのメリット・特徴
AGビジネスサポートは金利が3.1%〜と比較的安く、スピーディな融資と柔軟な審査基準が特徴のビジネスローンサービスです。特に即日融資が可能で、急な資金ニーズにも迅速に対応します。
審査が比較的柔軟で、売掛金の回収状況や事業計画に基づいて融資が決まるため、赤字決算の企業や創業間もない企業にも対応可能です。
また担保や保証人が不要で、少ない書類で申込ができる点が便利です。少額の資金調達から大規模な資金調達まで対応しており、特に資金調達が迅速に必要な企業におすすめのサービスです。
AGビジネサポートのデメリット・注意点
AGビジネスサポートのデメリットとしては、金利がやや高めに設定されている点が挙げられます。即日融資を提供するため融資スピードを優先する反面、リスクを補うために金利が高くなることがあります。
また融資額の上限が低めであるため、大規模な資金調達を希望する企業には不十分な場合があります。利用には審査があり、過去の信用情報や売掛金の状況に依存するため、必ずしも融資が通るわけではない点も注意が必要です。
アクト・ウィル 金利無料キャンペーン中/審査は最短60分&即日融資/最大1億まで可能

アクトウィルの基本情報|金利・融資時間・限度額
アクトウィルは30日間の金利無料キャンペーンがあり、300万円〜最大1億円まで即日融資が可能な法人向けビジネスローン会社で、低金利で融資が受けられます。
審査時間も非常に早く最短60分で結果がわかり、即日融資対応なので非常に使いやすいビジネスローンといえます。
金利は3〜18%で他社と比較しても安く、下限金利は金額や審査次第ですが、金額が大きくなれば安めの金利になる可能性があります。
担保や保証人は原則不要で利用ができ、担保次第では最大1億円まで融資をしてくれるため、下記のような会社におすすめです。
- 資金繰り課題を抱える中小企業
- つなぎ融資・事業拡大を検討している
- 新規事業を立ち上げたい
- 設備投資を強化したい
- 債務返済を早急に行い
Web上で完結するた来店不要で審査時間も最短60分と非常に短いのが特徴です。スピーディーに資金調達を実施したい方にはおすすめです。
金利 | スピード | 融資額 | 対象 | 担保/保証人 | 資金使途 |
3〜15.0% | 最短即日 | 300万〜1億円 | 法人 | 原則不要 | 事業資金 |
アクトウィルのメリット・特徴
アクトウィルのビジネスローンは、スピーディな融資と柔軟な審査基準が特徴です。特に即日融資が可能で、急な資金調達を求める法人に非常に便利です。
また他社にはない独自のキャンペーンとして、30日間は金利が無料になる新規貸付キャンペーンも行っています。
また担保や保証人が不要で少ない書類で申込みができるため、手続きが簡単で迅速に資金を調達できます。初めての融資を受ける事業主にも対応している点が魅力です。
アクトウィルのデメリット・注意点
アクトウィルのビジネスローンのデメリットとしては、金利が比較的高めに設定されており、公式サイトでは実質金利は7.5%〜と記載されています。
どのビジネスローンでも同じではありますが、一般的な融資よりは金利がやや高く、公式サイトの最低金利よりは高めになること多いでしょう。
また審査基準が柔軟ではあるものの、必ずしも融資が通るわけではなく、事業計画や売掛金の状況に依存するため、安定した返済能力を示すことが重要です。
ファンドワン 金利2.5%〜/30万円〜/赤字&融資NGでも可能な即日ビジネスローン

ファンドワンの基本情報|金利・融資限度額・申込対象
ファンドワン最短即日で融資が可能な法人向けビジネスローンです。オンライン完結のため来店の必要がなく、保証人不要で借り入れできます。
赤字決算や銀行融資で審査落ちの方も利用ができ、金利は2.5%からと低く30万円から利用できるため少額融資を検討の方もおすすめです。
また融資商品も豊富なのが特徴で無担保ローンから最大1億まで融資可能な大型資金調達も対応しています。売掛債権担保融資の場合は個人事業主の方も30万円から利用できます。
金利 | スピード | 融資額 | 対象 | 担保/保証人 | 資金使途 |
2.5〜18% | 最短即日 | 30〜5,000万円 | 法人 個人事業主 | 原則不要 | 事業資金 |
ファンドワンのメリット・特徴
ファンドワンは即日融資が可能なビジネスローンとして非常に便利で、特に迅速な資金調達が求められる法人や個人事業主に最適です。
特徴的な点として審査基準が比較的柔軟であり、事業計画や売掛金を基に融資を提供しているため、赤字決算の企業でも資金調達がしやすいです。
また担保や保証人が不要で、手続きが簡便で迅速に資金を得ることができます。オンライン申し込みが可能で、必要書類を迅速に提出すれば、最短で即日融資を受けることができます。
ファンドワンのデメリット・注意点
ファンドワンのデメリットとしては、金利が高めに設定されていることが挙げられます。迅速な融資提供を優先するため、融資の金利が他のビジネスローンよりも高くなることが一般的です。
これにより返済負担が大きくなる可能性があり、長期的に利用する場合は注意が必要です。また融資額に上限があり、大規模な資金調達が難しい場合があります。
さらに売掛金の回収状況や事業計画に基づいて審査が行われるため、条件が合わない場合は融資が受けられないこともあります。最適な利用計画を立てることが重要です。
Carent 最短即日融資/保証&担保不要/1万円〜の少額融資OK
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Carent(キャレントスーパーローン)の基本情報|金利・融資スピード・限度額
Carent(キャレントスーパーローン)は1万円からの少額融資が可能なビジネスローンで、最大500万円までの融資を即日対応しています。
全てWeb上で完結するため来店不要で、24時間365日申込みが可能です。また銀行融資お断り・赤字決算であっても審査を行ってくれるため、柔軟な審査を実施しているのも特徴です。
資金使途についても事業用途であれば自由に利用できるため、突発的に資金が必要になった・入金が間に合わない・銀行融資がリスケになったといった方におすすめです。
金利 | スピード | 融資額 | 対象 | 担保/保証人 | 資金使途 |
7.8〜18% | 最短即日 | 1〜500万円 | 法人 | 原則不要 | 事業資金 |
Carent(キャレントスーパーローン)のメリット・特徴
Carent(キャレントスーパーローン)は、即日融資が可能なビジネスローンとして、特に迅速な資金調達を必要とする法人に最適です。
特徴的な点として、オンラインで簡単に申し込みができ、審査が迅速であることです。最大500万円まで融資可能であり急な資金ニーズに対応できるため、事業の運転資金や急な支払いに便利です。
また担保や保証人が不要で少ない書類で申請が完了し、スピーディな融資実行が可能です。特に低金利で融資が受けられる点が大きな魅力です。
Carent(キャレントスーパーローン)のデメリット・注意点
Carent(キャレントスーパーローン)のデメリットとしては、金利がやや高めに設定されている点が挙げられます。即日融資が可能である一方、融資スピードや簡便さに焦点を当てるため、金利が高く設定されることが多いです。
また融資額が一定額までに限られているため、大規模な資金調達を必要とする企業には不十分な場合があります。
審査基準が厳しい場合があり、必ずしも全ての申込者が融資を受けられるわけではないため、事前に自社の信用状況を確認することが重要です。
MRF 個人事業主OKで100万円から可能/必要書類も柔軟対応/融資商品が豊富
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MRF(エムアールエフ)はビジネスローンや不動産担保ローンなど豊富な商品を取り扱っており、個人事業主も利用ができる数少ない金融機関です。
担保や保証人も原則不要なことに加えて、100万円から借り入れが可能です。融資実行までのスピードも最短3日と非常に早く、銀行融資よりもスピーディーなのが強みです。
またファイナルプランナー・宅地建物取引士など資格保有者も在籍しており、返済計画のプラニングも無料で行ってくれます。
金利 | スピード | 融資額 | 対象 | 担保/保証人 | 資金使途 |
4.0~9.9% | 最短3日 | 100万〜3億円 | 法人・個人事業主 | 原則不要 | 事業資金 |
GMOあおぞらネット銀行あんしんワイド 金利0.9%〜/決算書&事業計画書不要で借入

GMOあおぞらネット銀行あんしんワイドの基本情報|金利・限度額・申込対象
GMOあおぞらネット銀行 あんしんワイドは創業期や赤字決算でも借りることができるビジネスローンです。金利は0.9%からと低く最大1,000万円まで融資が受けられます。
また特徴的なのが必要書類が少ない点で、決算書・事業計画は必要なく担保や保証人も不要で借り入れが可能です。ネット銀行が提供しているため、比較的審査が緩いとされています。
融資枠方のローンであるため契約期間内であれば、審査不要で何回でも借り入れができるのもメリットです。いざ資金が必要となると時間がかかることが多いため、口座開設をしておくのがおすすめです。
金利 | スピード | 融資額 | 対象 | 担保/保証人 | 資金使途 |
0.9〜14.0% | 最短2日 | 1,000万円 | 法人 | 不要 | 事業資金 |
GMOあおぞらネット銀行あんしんワイドのメリット・特徴
GMOあおぞらネット銀行あんしんワイドは、低金利で柔軟な審査が特徴のビジネスローンです。特にオンラインで簡単に申し込みができ、最短即日融資が可能なため、急な資金調達が必要な法人や個人事業主にとって非常に便利です。
融資金額や返済期間も柔軟に設定でき、返済計画に合わせて調整が可能です。さらに金利が低く返済負担が軽減されるため、事業運営におけるコストを抑えることができます。
またGMOあおぞらネット銀行の口座を持っていれば、さらにスムーズに融資が受けられます。
GMOあおぞらネット銀行あんしんワイドのデメリット・注意点
GMOあおぞらネット銀行あんしんワイドのデメリットとしては、審査が慎重で時間がかかることがある点が挙げられます。
融資には2日ほどかかるため、融資額が大きい場合や融資条件に特別な要件がある場合、審査に時間がかかることがあります。
また金利は低めではありますが、一定の審査基準を満たすことが前提となるため、信用情報に問題がある企業には融資が難しいことがあります。
さらに融資額が限られているため、大規模な資金調達には不十分な場合もあります。
オージェイ 個人事業主OK・即日融資・10万円の少額で借入できる無担保ビジネスローン

オージェイは個人事業主・法人も利用できるビジネスローンを用意しており、無担保融資では最短即日融資ができます。独自の審査を行っており営業年数が短い方でも利用が可能です。
保証人や担保も不要で利用ができることに加えて、10万円から利用ができるため少額の支払いを行いたい・大口の融資で事業を加速させたいなど、幅広いニーズに対応しています。
短期的な資金需要やつなぎ融資の方にもおすすめのビジネスローンとえいます。
金利 | スピード | 融資額 | 対象 | 担保/保証人 | 資金使途 |
10~18.0% | 最短即日 | 10万〜1億円 | 個人事業主・法人 | 原則不要 | 事業資金 |
債務超過でもビジネスローンを借りれる条件
債務超過の状態でもビジネスローンを利用することは可能ですが、そのためにはいくつかの条件をクリアする必要があります。
融資元は返済能力を重視し、企業の経営状況が安定していることを求めます。以下では、債務超過の状態でもビジネスローンを借りるための条件について解説します。
債務超過を解消できる期間が短いことが証明できる
債務超過を解消できる期間が短いことを証明できることは、融資審査を通過するための重要な条件です。融資を提供する金融機関は、企業が債務超過からどれだけ早く回復できるかを評価します。
これには収益性を改善するための具体的な計画や、支出削減策、増収戦略を示すことが必要です。
例えば事業再生計画や新たな収益源を確保する戦略を示し、短期間で債務超過を解消する見込みがあると判断されれば、融資を受ける可能性が高くなります。
逆に債務超過が長期化し、回復の見込みが立たない場合、融資が難しくなることがあります。
所有している会社の不動産・設備の資産価値が高い
会社が所有する不動産や設備の資産価値が高い場合、担保として提供することで融資を受けやすくなります。不動産担保型のビジネスローンを利用することで、債務超過であっても融資が受けやすくなります。
特に事業用不動産や高額な設備を持っている場合、それらの資産を担保に提供することで、金融機関はリスクを低減できるため融資の可能性が高まります。
資産価値が高い不動産や設備は、融資額の決定に大きく影響します。これにより融資元は回収リスクを軽減できるため、赤字や債務超過の企業でも、一定の融資を受けることができる場合があります。
債務超過が一過性で大きな利益を見込める計画である
債務超過が一過性であり、今後の利益が見込める計画を持っていることが証明できれば、ビジネスローンを借りる可能性が高くなります。
金融機関は企業が今後利益を生み出す計画があることを確認したいと考えています。例えば新製品の発売、顧客基盤の拡大、新しい事業展開など、収益性の改善を見込める要素がある場合、その計画を示すことが重要です。
このような今後の利益が見込まれる事業計画や市場分析を提示できると、債務超過が一時的なものであり、将来的には安定した収益を上げられるという信頼を与えることができます。
代表者・社長に大きな個人資産がある
代表者や社長に大きな個人資産がある場合、その個人資産を担保に提供することができれば、融資を受ける際に有利になります。
特に社長の個人資産が不動産や株式、貯金などで豊富にある場合、その資産を担保として提供することで、融資元はリスクを軽減し、融資を承認する可能性が高くなります。
個人資産がある場合は担保や保証人として活用することで、事業自体の信用情報に関わらず、融資が受けられる場合があります。
しかし個人資産をリスクにさらすことになるため、社長自身がそのリスクを理解し慎重に判断する必要があります。
融資による増益がわかる事業計画書を用意できる
融資を受けた場合の増益効果が示された事業計画書を提出することは、審査を通過するために非常に重要です。金融機関は、融資を提供した際に企業がどれだけ利益を上げることができるかを評価します。
したがって、資金の使い道と、それがどのように収益に結びつくのかを明確に説明する事業計画書が必要です。
事業計画書には資金使途(設備投資、広告宣伝費、運転資金など)とその効果を示す詳細な予測を含め、融資を受けることで得られる利益の見込みを示すことが求められます。
収益性の回復に向けた具体的なアクションプランを示すことで、融資元に対して安心感を与え、融資が受けやすくなります。
債務超過を解消しビジネスローンを借りる方法
債務超過の状態にある企業がビジネスローンを借りるためには、まずその状態を解消することが重要です。
債務超過とは企業の負債が資産を上回っている状況であり、金融機関や融資提供者は、この状態の企業に対して融資を渋ることが多いです。
しかし適切な対策を講じて債務超過を解消すれば、ビジネスローンの借入が可能となります。
コストカットによる黒字経営を行う
コストカットは債務超過を解消するための最も基本的で効果的な方法です。企業が黒字化し収益性を改善することで、金融機関は融資に対するリスクが低くなると評価します。
コストを削減することで利益が増加し、資金繰りが改善されるため、返済能力が証明されることになります。
例えば人件費や運営費、無駄な支出の削減を行い、収益を上げることができれば、黒字経営に転換できます。さらに経営効率を高めるための戦略を実行することで、将来的な利益を見込みやすくなり、融資を受けるための信頼性が高まります。
コストカットを行い黒字経営を実現することが、ビジネスローンを借りるための第一歩となります。
新株発行による資本金の増額
新株発行による資本金の増額は、債務超過を解消するための方法の一つです。新株発行により、企業に新たな資金が投入され、負債比率が改善します。
これにより企業の自己資本比率が上がり、金融機関に対する信用が回復する可能性があります。
資本金が増加することで企業の安定性が向上し、融資を受けるための条件が整います。
特に外部の投資家から資金を調達する場合には、資本金を増額することができるため、資本力が強化され、ビジネスローンの融資が受けやすくなることがあります。資本増強のために新株を発行することは、債務超過の解消に効果的です。
民事再生・会社更生法の利用
民事再生や会社更生法の利用は、債務超過に陥った企業が合法的に再生を図るための方法です。これらの法的手続きを通じて、企業は負債の一部を減免し、事業の再建計画を立てて金融機関に提案することができます。
これにより債務超過を解消し、経営再建に向けた道筋を作ることができます。
民事再生手続きや会社更生法を利用することで、企業は返済負担を軽減し、一定の期間を設けて再建を進めることができます。これにより再建計画が実行可能であると判断されれば、再度融資を受けることが可能となる場合があります。
法的手続きを経て再建計画が認められれば、ビジネスローンを借りやすくなります。
M&A・バイアウトによる資本力の安定
M&A(合併・買収)やバイアウト(経営権の買収)は、債務超過を解消するためのもう一つの方法です。企業が他の企業と合併したり、外部の投資家に買収されたりすることで、資本が強化され負債の整理や事業の再編が進みます。
これにより資本力が安定し、融資を受けやすくなります。特に外部の投資家や親会社からの支援を受けることで、企業は経営基盤を強化し、債務超過を解消できます。
M&Aやバイアウトによって事業運営に必要な資金を調達し、資金繰りを改善することができるため、融資を受けるための条件が整うことになります。
ビジネスローン以外で資金調達を行う方法
日本政策金融公庫の融資
日本政策金融公庫の融資は、特に中小企業や個人事業主に向けた資金調達方法として非常に有用です。
日本政策金融公庫は、創業融資や設備投資、運転資金の融資を提供しており、低金利で資金を調達できるため、多くの企業に利用されています。
特に創業1年目未満の企業や赤字経営の企業でも、融資を受けられる可能性が高い点が魅力です。
融資条件としては事業計画書や過去の決算書を基に審査が行われますが、低金利で融資を受けることができるため、資金繰りの改善に非常に効果的です。
日本政策金融公庫は事業の支援を目的としているため、銀行融資に比べて柔軟な審査が行われることが多く、審査が通りやすい点が大きなメリットです。
ファクタリングによる売掛金の売却
ファクタリングは企業が保有する売掛金をファクタリング会社に譲渡し、その売掛金を即座に現金化する方法です。
ファクタリングは融資とは異なり、売掛金の売却による資金調達であるため、企業の信用力に関わらず、売掛先の信用力が重要となります。
特に売掛先が信用力のある企業であれば、即座に現金化することができ、迅速に資金を調達できる点が大きな利点です。
ファクタリングは売掛金が回収可能であれば、赤字経営の企業でも利用可能なため、事業のキャッシュフローを素早く改善する手段として非常に有効です。
2社間ファクタリング(売掛先に通知しない)や3社間ファクタリング(売掛先に通知する)など、取引の内容に応じて選べるため、企業の状況に最適な方法を選ぶことができます。
RBF:レベニュー・ベースド・ファイナンスの活用
RBF(レベニュー・ベースド・ファイナンス)は、企業の売上に基づいて資金を調達する方法であり、特にサブスクリプション型ビジネスや定期的な収益が見込まれる企業にとって非常に有効です。
RBFでは今後の売上に基づいて融資が行われるため、過去の財務状況が不安定であったり、創業からの期間が短い企業でも、資金調達を行いやすい点が特徴です。
RBFは売上の安定性を見越して融資を提供するため、安定した売上がある企業にとって、融資を受けやすい方法となります。
また売上に基づいて融資額が決まるため、担保や保証人を必要とせず、迅速に資金調達ができるというメリットがあります。
小規模店舗はPayPay資金調達・Square資金調達などの将来債権買取
PayPay資金調達やSquare資金調達など、将来債権買取サービスを活用することで、小規模店舗でも迅速に資金調達が可能です。
これらのサービスでは将来の売掛金やサブスクリプション型の収益を基にして、即座に資金を調達することができます。
特に小売業や飲食業、オンラインショップなど定期的な収益が見込める業種にとっては、これらのサービスを利用することで、売掛金の回収を待たずに事業に必要な資金を確保でき、キャッシュフローを安定させることができます。
サービスはオンラインで簡単に申込ができ、必要な書類が少なく、迅速に資金を得ることができる点が特徴です。